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連載第1回(2009/2/16公開)

ミュージカル「ドロウジー・シャペロン」

日本人は芝居を見ると
良かった
と言わないといけない。
なーんて思っている傾向がある。



私が思うに、小さい頃から学校で国語の時間などに「今の作品について述べよ」と出題され、それに正解を出さないといけないというイメージに慣らされて過ごすからだ。
 学校の授業では「さぁ、わかりません」と言うと点数にはならない。だからみんな何か答えを言う。社会に出るとそれは「良かった」という感想を言うことで、正解に置き換えられる。
 
   「あの芝居どうだった?」
   「良かった
   「あのコンサートどうだった?」
   「あ、良かったよ」
   「あの映画どうだった?」
   「うん、良かったよ」
 
 なんでもともかく「良かった」と言うことで、逃げられるようになっている。とっても残念なことだ。本当は「私は面白くなかった」とい言うことが文化的な会話の始まりなのだが、そんなに映画や芝居を見る機会もないので、「どこがどう面白くなかったの?」と聞き返されると、ややこしいと思うのか決して言わない。ひどい人になると
まぁまぁ面白かった」なんて曖昧な返事をする。
それじゃあ観る意味ない!なんでもいいから、いいとこと悪いとこを言えよ!と思う。
 
映画も芝居も、観て意見を言って、友達に教えて、会話して、自分に必要だったのか何か得るものはあったのか?なんにもないけど自分は好きだったのか?こねくりまわして消化していくものだ。それが個人の文化力向上なのだ。これを読んでる人はこれから是非、なにか観たら感想や、感動や、文句を言いまくって欲しいと思う。そうやって楽しんでほしい。
 
さて、今月の私のイチオシはミュージカル「ドロウジー・シャペロン」である。
 
実は去年の4月にニューヨークでオリジナル版を観た。
いやー実に楽しい経験だった。
英語なんか分からないからギャグなんかまったく笑えなかったのだが、役者のあまりにも達者な演技と、アナログな舞台構成が素晴らしく、本当に感激した。「ふぁ…面白い!この臨場感、役者さんたちのエネルギー、もう最高!」と思ってふと時計を見ると、なんと1時間45分しか経っていなかった。
 
なるほど芝居は長さではない。しかしニューヨークで一番評判になっている作品が2時間を切るとは!
なんと凝縮した楽しい時間ではないか。
いいねぇ…2時間以内で、ここまで楽しいものを観せられるなんて、本当のエンタメだね。
なんて観た友達と興奮して話してそのまま飲みに行った。自分の好きだったシーンや、表現に感心したところを聞いたりして、実に充実した楽しい時間を過ごせた。
 
そんなニューヨークの思い出が日本バージョンで上演される。
これは見逃さない手はない。…もちろん、あの興奮が全て再現されることを願っているわけではない。「日本でやったらどうなるねんやろう?」という興味が一番だ。

ということで、たいへん個人的だが私の今月のイチオシは「ドロウジー・シャペロン」である。さてさて、吉と出るか凶と出るか…楽しみである。
来月、私が褒めちぎるか、文句を言うか、そちらもお楽しみに(^^♪
 
※大阪公演は2月28日。大阪厚生年金会館大ホールにて。
お問い合わせ:キョードーチケットセンター:06-7732-8888
公式サイト: http://hpot.jp/drowsy/

 

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